27号表紙

No.27(昭和49年6月)

特集:

神戸のみなと

私たちのみなと

潮の香、広い砂浜

神戸市民と港は、切っても切りはなせない関係にあります。しかし、市民所得の46%を港に依存し、市内で働く20%の人が港に関係のある仕事をしている―ときかされても、ピンとこない人がいるかも知れません。朝起きて、緑の六甲が目に入ってもとりたてて感慨がわかないのと同じように、港もあまり身近かすぎてつい見すごしてしまうのでしょう。
そこで、白い砂浜が以前より広くなった須磨海岸をふりだしに、港で働く人びと、そして新しい施設のあれこれを紹介しながら、港の息吹きにふれてみました―。
写真
初夏の日ざしをうけて(須磨海岸)
  • 写真須磨海浜公園
  • 写真ビクをかついで(垂水海岸)
  • 写真ヤングの人気の的"須磨海浜公園"
  • 写真海の見える遊歩道(中突堤)
  • 写真青い目のお客さま、いらっしゃい!(ポートターミナル)
  • 写真シーズンを待つ(須磨ヨットハーバー)
  • 写真出船(中突堤)

すすむ須磨海岸の"養浜"

 大阪湾で唯一の海水浴場である須磨海岸は、夏には足の踏み場もないほど海水浴客でにぎわうほか、四季を通じて多くの人々に親しまれている。
 ところが、昭和20年ごろまでは60〜70bの砂浜があった海岸も浸食によって年々その幅がせまくなったため、砂を人工的に投入して海岸を拡幅する養浜事業が計画された。須磨海岸を守り抜くことは、単に名勝を保存し市民のレクリェーションの場を維持するだけでなく、神戸の自然環境を守ることにつながる。
 そこで45年度から市の単独事業として養浜事業を実施、47年度までの3年間にわたり須磨水族館、天神下、国鉄須磨駅西側前など5ヵ所に計約3万立方bの砂を投入した。そして48年度から国の補助事業(海岸環境整備事業)になったので工事はさらに本格化し、砂の流出を防ぐいろいろな工夫をしながら今年度も引き続き事業を進めている。
 また将来は、付近の公園や史蹟と一体になったレクリェーションリゾートとして多くの人に利用してもらうため、売店や無料シャワーなどレジャー施設の充実や海釣り公園の造成、海岸の緑化などを積極的に進める。

  • 写真砂の運搬船「天津丸」
  • 写真海水で砂をかきまぜる
  • 写真フローター管で送砂
  • 写真波打ちぎわへ送られた砂をブルドーザーで整地
  • 写真広くなった養浜後の砂浜

多くなった出入港船

  • 写真クレーンは招く―「第33回海の記念日写真コンクール」応募作品
  • 写真本船からおろされた材木は、いかだに組まれ兵庫運河へ
  • 写真みなとの目"東洋信号所(和田岬)
  • 写真兵庫運河
  • 写真水際でチェック(植物と動物の検疫)
  • 写真水際でチェック(植物と動物の検疫)
  • 写真コウベ・ウォーターを船いっぱいに
  • 写真巨船をつなぐ
  • 写真荷をうける"海の便利屋"はしけ
  • 写真海をまたぐ神戸大橋の偉容

早い港の移りかわり

  • 写真化粧なおし
  • 写真中突堤基部のはしけだまり

"タタミ"のようなコンテナ

  • 写真船出を待つコンテナ群(ポートアイランド・コンテナヤード)
  • 写真船積みをはじめたコンテナクレーン
  • 写真穀物は船から直接サイロへ
  • 写真摩耶自動車上屋
  • 写真

    日本で最初の岸壁直接給油施設

    桟橋(手前)からいったんタンクに貯蔵された重油は、岸壁にはりめぐらされたパイプから直接船へ給油される。従来の方式にくらべ、安全で速く、公害防止にも優れた効果を発揮する(ポートアイランド)

定着した海のバイパス

  • 写真にぎわう神戸フェリーセンター
  • 写真

世界と手を結ぶ
神戸の姉妹港ス

 世界と結ぶ神戸港は、開港100年を記念して42年5月15日、アメリカのシアトル港、オランダのロッテルダム港と姉妹港のちぎりを結びました。どちらも世界の代表港で、お互いの繁栄と文化的、経済的な交流をめざしています。

シアトル港

 アメリ力太平洋岸の北部にある港湾都市で、アメリ力の港の中で最も日本に近い。その西側は入江の海水に洗われ、東側は40`にわたってワシントン湖の淡水に接しており"水上の都市"と呼ばれている。
 シアトル港は世界で最も深く、30万dの大型船も楽に入港できる。また東西にある山々が風を防ぐので防波堤もいらない。さらに荷役が早くできるよう大きな突堤、広い道路、大型高速クレーンが整っているほか、コンテナを積み降しする3つの大きなターミナルをもっている。同港を管理連営する港湾委員会は、シアトルの南16`のタコマ市にシアトル−タコマ国際空港も運営している。

ロッテルダム港

 世界第1位の国際貿易港として、ヨーロッパ大陸経済圏の重要な玄関口であるロッテルダム港は、北海からおよそ25`内陸に入った、ラインおよびマース両川の三角州上に位置している。ロッテルダ厶はオランダ第二の都市で、人口70万。港は市が直接管理しており、現在の新しい港湾施設に加えてさらに将来の原油取扱量の増大とタンカーの大型化にそなえ、大規模なユーロポールトの建設計画が実施されている。同港の今日の成長をささえてきたのは、広大な新水路に石油精製と石油化学コンビナートを誘致し、ヨーロッパ最大の石油精製の中心地に発展させたことだ。

神戸港

 慶応3年(1868年1月1日)に開港以来、わが国を代表する国際貿易港として世界へのびている神戸港は、現在も入港船舶数、総トン数、貨物取扱量において日本第1位の地位を占めている。
 親しみやすい港、働きやすい港、使いよい港をモットーに、建設中のポートアイランドはすでにコンテナ専用の3バースが完成、50年までにはコンテナバース9、一般定期貨物船バース21、合計30隻の大型船がけい留できるふ頭が建設される。ポートアイランドに続いてさらに人工島「六甲アイランド」が建設される予定で、市民のための住みよい環境の新しい国際港湾都市が生まれることになる。

  • 写真神戸港
  • 写真シアトル港
  • 写真ロッテルダム港
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